医療は大昔から世界中どこででもありました。そのため、日本と海外では医療の技術や仕組みなど違うところはたくさんあります。かつて医
療の先進国であったのはドイツだったので、医療に関する言葉はドイツ語が多いです。今はそうでもありませんが、それでも比較的年配の医師がカルテを書くときにはドイツ語であることもあるようです。また、日本は江戸時代まで中国大陸から伝わっていた東洋医学で医療を施していました。東洋医学は主にその人自体にある治癒力を漢方などで高めることを基本としており、内臓系の治療に適しています。しかし、明治になり海外から西洋文化が入ってきた際、西洋医学も大量に伝わってきました。そこから、日本の医療は西洋医学が中心となったわけです。西洋医学は、怪我や病気を科学的に分析して処置するという形なので東洋医学とは正反対のものです。外科や整形外科などは、まさに西洋医学の考え方に基づき行われているものです。明治時代以降、戦争もあったのでそこでは内側から治していく東洋医学より怪我などに外側から対応する西洋医学が活躍した時代が続きます。そして、今日まで西洋医学を基本とした医療が日本でも発展してきたわけですが、最近になって海外で漢方など東洋医学が注目されるようになっています。対症療法である西洋医学ではなく、怪我や病気を発症する前に防ぐことや、またたとえ起こったとしてもすぐに治ったり治りやすくする体にするという東洋医学の考え方に共感してのことです。互いのいいところをうまく合わせながら、柔軟に対応するのが一番いいことだと思います。最近では、看護師の中にも専門知識を学びたいという積極的な人が多くいます。そのため、専門性の高い医療機関へ看護師が転職する例も増えてきているようです。